新年早々の1月6日(日)、フランス人ニコラ・ショーヴァ氏を
迎えて座談会を開きました。
ニコラさんはエクス=アン=プロヴァンス政治学院出身、
この学校で叩き込まれたと思われるフランスの伝統的な
話法にのっとったきれいな話し方を身につけた若者です。
テーマは無し。
若いけれど、活動範囲が極めて広いのニコラさんの場合、
主題をひとつに絞るより、彼のエスプリのおもむくままに
話をしてもらうほうがおもしろいだろうという理由で、
「無題」となりました。
この日は丁度公現祭(Epiphanie)にあたっていたので、
話はクリスマス(Noël)や樅の木の意味に始まり、ケルトの
クリスマス、公現祭に触れ、遠くギリシャ・ローマ、そして
日本のことにまで及びました。
ちろん公現祭(エピファニー)ですから、私たちは、そのシンボル
であるガレット・デ・ロワも、忘れることなく食べています。
参加者の一人(男性)から『本当に意義ある午後でした。
Nicolasさんの話、興味深く聴かせてもらいました。
当たり前の事ながら、知らない事がこんなにもあるのかと
あらためて思わされました。』という感想が寄せられています。
(編集メモ)
épiphanie(公現祭)とは、イエス・キリストの生誕を祝うため、
東方からやって来た3人の博士がベツレヘムに到着した日を
祝う行事です。しかし実際には、いづれの文献にも
3人だったとは書かれていないとのことです。
最後にNicolas Chauvat氏のプロフィルをご紹介しておきます。
・Institut des Etudes Politiques d’Aix-en-Provence
(エクス=アン=プロヴァンス政治学院 -
通称Sciences Po Aix)卒業。
・シルク・ロードに魅せられ、関連地域の交流や相互関係を
研究、特にその起点である中国(唐)、終点である日本文化に
対する造詣は深い。
・中国滞在(西安アリアンス・フランセーズの文化部で研修)や、
日本滞在 (同志社大学交換学生として京都滞在)を経て、
現在はフランスと日本をつなぐ仕事を目指している。
著書:“Le confucianisme, le taoïsme et le bouddhisme”
(儒教・道教・仏教) 2013年1月発行予定
*今後デクヴェルトのブログにも時々ニコラさんから原稿が
寄せられるはずです。
(2013年1月8日)