2012年06月25日

ジュリエットがやってくる(2)

シャンソン界の大物、ジュリエット(Jiliette Noureddine)
が来日するというニュースを知った時、少々興奮しま
した。久し振りに聞きごたえのある歌手の来日です。
今日は、まだジュリエットをご存知ない人のために、
そのプロフィルをざくっとご紹介します。

                        
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プロフィル

1962年9月パリ生まれ、その後トゥールーズに移転。
祖父はアルジエリアのカビール人で、1920年代に
フランスに移住、父親はサキソフォン奏者。ただ本人は、
特にアルジェリアの影響は受けていないとインタビュー
の中で語っている。

活動期:1987年〜現在
当初はトゥールーズのバーやレストランで、自作のものの
ほか、ジャック・ブレルやエディット・ピアフ、バルバラ
などの歌を取り上げ、弾き語りを始める。

1985年と1986年に若い才能を見出すフェスティバル
Découverte du Printemps de Bourges
(デクヴェルト・ド・プランタン・ド・ブルジュ)に出演、
その後めきめきと頭角を現し、1991年に初のアルバム
Qué Talをリリース。
その頃から一気に才能が開花したかのように活躍を
続け、現在にいたる。その間シャルル・クロ賞を始め、
数多くの賞を受けている。

規格外の歌い手
彼女のことを何とかわかりやすく伝えたいと思い、
何度となく分類を試みたがこれは不可能。
この人は型にはめられないシンガー・ソング・ライター
なのだ。

多様性と意外性
伝統的なシャンソン、詩的・文学的なシャンソン、
政治や社会問題に関与するシャンソン・アンガジェ等...
取り上げている主題の幅は広くて深い。
メロディーもまた多岐にわたっている。
しかも主題とメロディーの組み合わせが意表を
ついている。

ユーモアもあるし、毒もある。意外性もある。
抒情的だった歌がいつの間にか検閲をかけたい
ような歌に豹変しているなど、うかうかとついいくと、
どこに行きつくかわからないようなすごさもあるので
ご用心。

しかしこちらがとまどって「何、これ?」と思うと、彼女は
笑いながら言うだろう ≪No Parano ≫ 
(私、妄想狂ではないよ)

  *No Parano(妄想狂にあらず)” は、2011年に
   発売されたアルバムのタイトル。 
 
   
         
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デクヴェルトでは少しでもジュリエットを理解して
いただくために、解説会を催すことにしました。
詳しくは別項のお知らせをご覧ください。

                        (2012年6月25日)

posted by yoko at 12:17| デクヴェルト広場